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プラント業界と働き方改革

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181113-00010005-newswitch-ind

 

千代田化工建設が、2018年度の決算で約1080億円の赤字に転落すると発表しました。

メーカーと違い、何か納期の遅れや人件費が高騰すると赤字に陥るのがこの業界の常です。日揮東洋エンジニアリングと共に「プラント御三家」と呼ばれていますが、この赤字の根本はどこにあるのでしょうか。

私もプラント業界にいましたが、日本のプラントメーカーが得意としている商流は、「ランプサム契約」と呼ばれる、プラント建設プロジェクトの一括受注です。一括受注の内容は具体的には、「EPC」と呼ばれています。Eはengineeringで、プラントの設計を指します(設計はさらに、プラントの仕組み自体を設計する基本設計と配管等まで含めた詳細設計に分けられます)。Pはprocurementで調達を指します。海外から買って来る際には、為替なども含めて気を使う分野と言えます。最後のCがconstructionで工事です。基本的に設計の遅れをなんとか工事で取り戻すということが多いように感じます。

今回の千代田化工の赤字の原因は、アメリカでの人件費の増加ということでした。このあたり、政治に左右されることも多いので不幸であったのかもしれませんが、プロジェクト一式を一括で受注しているため、追加請求できないのが日本のプラントメーカーの足を引っ張っているように感じます。

(もちろん、うまくいけば大きく利益を出すこともできますが、競合がたくさんあるため、なかなか旨味のある受注案件がないのでしょう)

 

標題は「プラント業界と働き方改革」と題していますが、建設業を含めたこの業界の最大の特徴は、土曜日が通常稼働することを前提にしていることです。

これはプラント業界だけでなく建設業全体の問題ですが、現場は当然のように土曜日も動いています。そして、定修と呼ばれる大規模な工事になると、日曜日出勤も当たり前になります。こんな状況は業界内では当然であることから、建設業における長時間労働に対して行政も配慮しており、36協定に限度がありません。青天井となっています。今回、働き方改革法案が通ったことで時間外労働に上限がつきましたが、建設業については5年間猶予となっています。この期間が長いのか短いのかという議論はありますが、私がプラント業界に入社してから5年間経っており、状況が変わってないことを鑑みれば、期間としては短いのでしょう。

 

この赤字続きのビジネスモデル、簡単に2〜3年海外に飛ばされてしまう社内体系、そして長時間労働となると、なかなか人を集めにくくなっているのも事実と思います。私はすでにプラント業界から離れてしまいましたが、今後のニュースなど追っていきたいと思います。

(悪いことばかり書いてしまいましが、本当に人の生活の根幹をなす設備の建設という業務のやりがい、出張手当などの手当を含めた年収の高さは他の業界にない魅力でしょう)